コーヒートレイ  完

etzinger エッツインガー

リヒテンシュタイン(オーストリアとスイスの間)にある全長25キロの公国で生まれた

コーヒーグラインダーらしい

持ち込まれた時はなんだコレって

やっちゃってますね~

こんなに段差付けたデザインに加工

ワクワクしてしまった

久しぶりに拘りの作り込みに外観 こういうの好き

そしてメモリが氣になるほど細かい...

持ち込まれたときはお断りしようかと

その理由は最後に

でも、ご縁ですよね...

受けるしか...ない

支えるホルダーも3パターンデザインしてこれに決定 

見るからにいろんな部分段々になってて

それぞれ寸法も違うから型作るところから複雑

そしてハンドルの収納部分の黒い樹脂部が、まーよくクルクル回って 

横に置くとバランスで突起部分が下がるしね

その部分がトレーに触れないように

ちょうどよいクリアランスへとここも下駄をはかせて何度も高さ調整

そして浮かせるホルダー方式

(右端が少し浮いて隙間見えますが本締めすればしっかり密着します)

掴んだ時にトレーに手が触れなくて

上がりすぎないちょうどいい所を

 

90度回して見ると 

etzingerの E にみえるように 笑

こんな書体の E いかがでしょうか?

小文字じゃないのでダメ 

そして、たかがスプーン

されどスプーン

スプーンレスト

柄に鳥のマークがあったんで

そこは飛ぶイメージで着想を

そしてコーヒーの粉が付着した時など手入れを考えワンタッチ脱着式を考案

もう、家電や電気機器で一番悩ます電源ケーブルも

こんな感じの留め金具(脱着式)

前回よりグレードアップのひと手間

 

自分のコンセプトにある

重要なメンテナンス性や破損時の補修のしやすさも考えたり

なんでも接着剤でポンが楽でいいけど...コストは下がるけど どこにでもありそうなになるよね

そんなんなんで、接着ポンでない分、試行錯誤は付き物

市販にないパーツは金属削り出したりしないといけない 前回投稿にて解説

 

しかしアイデアやりたいことはあっても予算と限られた時間

葛藤の日々 

ま~こんなことばっかりしてたら食っていけないね 涙

それでもいつか予算も期間お任せという依頼を願うばかり 手は抜きませんので

サイズに対して重さも考えて板厚は出来るだけ薄く軽く

強度も考えつつ+意匠としてもワンポイント

説明しなければ全然伝わらないシリーズ最高峰のトレーでした 笑

 

今考えられる加工、やれることは詰め込んだと思います

これから数十年後に見た人に

狂ってると思われれば〇

 

世間に作られた価値観に飽き

ハイブランドも飽き

日本の手仕事にお金を使うことが好きな方

 

オーダーお待ちしてます

 

今回の依頼は初めてのパターン

代理人の方が道具一式を持ち込まれてのオーダー

そんなことある?

最初は本人じゃないし、断ろうと思いましたが

道具を見せてもらって、条件も全てこちらに合わせてくれるということで

いつもながら一番氣になるのは待ってもらう時間(年も越え超えて...)

一点ものの作り込みは桁違いに手間がかかることも思うと

作ってキャンセル?は厳しいなと

一応、制作に取り掛かる旨お伝えすると

代理人の方に、楽しみですという返事で

心配もなんのその

完成後またまた代理人の方へお渡しして

その後、オーダー主ご本人も喜んでましたというご連絡をいただき

ホッと

ご依頼いただきありがとうございました!

代理人オーダーはこれが最初で最後に

どんな方の元にいったんだろ??

 

また一つお渡しできてホッとしたものの

まだまだお待ちいただいている方々

ゆっくりですが進めております

この4年程、遅れ過ぎている制作理由もいつの日かご説明できる日がくれば

(ウイルス騒動中に起きた出来事でして)

お待ちいただいている皆さま申し訳ございません

来年はかなり予定も戻していけると思います

よろしくお願いいたします